導入事例:白庭病院



-THA術前計画-

フィルム

メリット
  • 簡便
  • 余分なコストがいらない
デメリット
  • 拡大率が不正確
  • 3Dに比べ精度が低い (Carter LW. J Arthro. 1995)

2Dデジタル

メリット
  • 簡便
デメリット
  • 拡大率が不正確、システムが高価、従来法に比べ同等の精度 (Gamble P et al. J Arthro. 2010)

ナビゲーション

メリット
  • 高精度
デメリット
  • 手術時間の延長、機器がかさばる、システムが高額 (Stiehl JB. Comput Aided Surg. 2007)

3Dテンプレート

メリット
  • 高精度 (Viceconti M et al. Med Inform Internet. 2002
    間中ら. Hip Joint. 2006
    Sariali E et al. JBJS-B. 2009)

-目的-

THA術前計画におけるZedHipの有用性について検討すること。

―対象―

期間

2011年7月~2012年8月 THA施行 32例34股 (男性4例 女性28例)

手術時年齢

72歳(50~89)

使用機種

  • Cup:Trident PSL (Stryker)
  • Stem:Profemur Z (Wright Medical)

原疾患

  • 変形性股関節症:30股
  • 特発性大腿骨頭壊死:3股
  • 大腿骨頸部骨折:1股

-検討項目-

  • 術前計画と実際の使用インプラントとの一致率
  • 術後インプラントの設置角度
  • 術後合併症

-結果-

症例1

症例2

-考察-

設置精度について

2D 3D
従来法
両股正面Xp
Digital Template Navigation Digital Template
(ZedHip)
設置精度 ○(注1)
被爆
操作・簡便性 ○(注2)
コスト ×

注1: 2Dよりは高精度で、Naviともほぼ同等の精度
注2: 術前シミュレーションに15分程度

ZedHipの利点

  • ROMシミュレーション(脱臼テスト)
  • 骨棘除去ならびに骨盤基準面を変更ならびにROMシミュレーション可能
  • 経験の少ない医師でも実際のオペを想像しやすい

※ZedHipの最重要ポイントは、術前計画をいかに正確に術野に再現できるかにある!

-結論-

  • 臼蓋側インプラント合致率は91%、大腿骨側合致率は59%であった。
  • 術前から骨棘や骨嚢胞のサイズや位置まで3Dで視認でき、より正確に把握できる。
  • ZedHipによる術前計画は、安心して手術に臨む一助となり得るツールである。
  • シミュレーションどおりにインプラントする難易度はある。
  • 一般病院で使用する術前計画手法として、より現実的な方法となりうる。

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