導入事例:千葉大学大学院医学研究院



はじめに

人工股関節置換術の術前計画において、レントゲン写真を使用した二次元テンプレートは一般的に行われている。
しかし、変形が著明な場合はCTによる三次元情報を基にした三次元テンプレートが有用である。
今回股関節周囲の骨棘形成が著明な股関節症例にレキシー社ZedHipシステムを用いて術前計画をたてTHA手術を施行したので報告する。

術前レントゲン像

左股関節の変形が著明で骨棘形成を認めた。

術前3Dテンプレート

[カップ設置前方]
[カップ設置後方]

[骨棘切除前]

[赤い領域の骨棘切除後]

可動域シミュレーション

骨棘切除前のインピンジ箇所の検出

[前方]
[上方]

骨棘切除後

術後CTでカップ前後の骨棘が切除されているのがわかる。ZedHipによる術前三次元テンプレートで臼蓋前縁から下方、後縁にかけて著明な骨棘を認めた。
ソフト上で可動域シミュレーションを行うと臼蓋下方の骨棘がインピンジメントを起こすことが事前に観察されたため、実際の手術の時、取り残しのないように注意した。

本症例で工夫した点

3D CTテンプレートを利用して事前に手術シミュレーションを行い、インピンジメントの予防に努めた。

千葉大学大学院医学研究院 整形外科〒260-8677 千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1

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